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乾鮑厨師の熱き想い

乾鮑に魅せられた大食漢の綴り 
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衣食足りてラスパルマス その8 暴風圏内の躁船

0700曇り 外気温4.2度 室温13.4度 視程8km 波穏やか
 
甲板部員職制は、前回ご紹介いたしましたが
操舵手(コーターマスターQM Quarter Master)の
語源が面白いのでご紹介します。
 
操舵手の英名を訳すと 1/4船長 
語源は帆船時代 舵輪(Steering wheel)を操る職種で、
3時間勤務 1日2交代制つまり1/4船を任された事から
船長の1/4しか サラリーを貰ってないからだとの
QMからの言葉もございました。

甲板員の仕事は、通常は
 0800−1700 迄
甲板業務と整備腐食箇所のペイント船内保守等
3日毎に0800-1200 迄船橋勤務と士官室掃除等
    2000−2400 船橋勤務だったように思います。

出港すると入港まで、士官は日曜も旗日もありません。
4時間勤務、8時間休息の繰り返しです。
甲板員は、暦通りの休日が御座いました。

当時も、ジャイロコンパスに連動した自動操舵装置でした
舵(Radder)を握る事は有りませんでした
士官と船橋で見張りをします
ワッチ(watch)です。see では有りません。

士官が右舷側 セーラーは左舷側に別れ、
見張り部分の分担していたように思います。
オートパイロットですから、目と耳だけ敏感にしてます。
異常が有ればウイングに出て確認します。
ブリッジ内に冷暖房はありません。
ですから、ブリッジから外に出る事など造作ない事です。

ちなみに、セーラー服の大きな襟はかざりではありません
集音器の役目もあります。
遠くの異常音を感知するために、襟を立て 聞き耳を立てる
そんな役目も兼ねております。
さらに、つばのないセーラー帽子はバケツの役目も御座います
ボートに海水が浸入したとき あの帽子でくみ取ります。
更に更に、ネッカチーフは、止血帯に、バンドに風呂敷に
も利用します。
船員は身近にあるものを利用する術を身に付けます。

私は、ブリッジ勤務が楽しみでした。
かたふり (船員用語で、世間話)が出来るからです。
先輩の経験話しは、何を聞いても興味が涌きます。
しかし今航はのんびり肩フリしている時間はありません
スエズ通航時は自動操舵では通れません。 手動操舵です。
若い甲板員は 手動操舵訓練を受けておりました。

当直士官が South West と下命すると
サーウエス サー(South West sir)と復唱して
針路を225度に転針します
針路保持は、意外と大変です。あてかじ等
小手先の微妙な操作も必要です。

新米の私も少しなれてきました。ビロードのインド洋です。
本船以外に見渡す限り何もありません。
無風 視界良好 穏やかな航海です。
2等航海士(セコンドフサー2nd Officer)と勤務中の事です。
食事に降りて行かれましたので(通常 こんな事は有りません)
船橋にいるのは、私一人です。
航海計器の見方や、見張りの方法が判るようになりました。
この 大きな船を私が動かしているのです。
指示された針路は、    SW(225度) 

何度も四周を確認し障害物がないのを確認して
船が揺れないくらいに ゆっくり ゆっくり舵を切りました。
私が船を動かしているという高揚感 ばかさのいたりです
W(270度)5分位したら元に戻せば判らないだろうと、、、

ところが、ものの数分もしないうちにブリッジに
駆け上がってきたのは、セコンドフサー
転舵したのは、バレバレです。

セコンドフサーの話し
一人にさせれば、誰でもやる事だとか、何もかもお見通しでした
いや、試されていたのでした お粗末
スエズ運河通航を前にし スエズ封鎖の憂き目に遭い
この訓練も消滅しました。

喜望峰沖にさしかかった頃、セコンドフサーと相ワッチでした。
ここは 南氷洋の暴風圏内です。
荒れ狂う中、自動操舵を切り、操舵を任されました。
立っているのも大変なのに、針路保持は困難です。
ラット(ラダーの略でステアリングホイールの事)は
身を支える役目もある事を知りました。
その日のワッチは、今迄で最も疲れた作業でした。
セコンドフサーの心温まるプレゼント もう結構で御座います。

| むかしばなし | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |









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